Speaker
Masayuki Fujimoto Y.
(北海道大学)
Description
AGB星は, 大質量星に比して数が多く、宇宙における核種合成において、炭素や中性子捕獲元素の生成・放出、また、宇宙の化学進化の基盤となる dust に関してはその主要な供給源としての役割を担っている。しかし、AGB 星の進化の実態、とりわけ、進化の最後については、これまでの研究にもかかわらず、未だ、合理的は明らかになっていない。
本研究では、AGB星の最終段階であるミラ型星の脈動と距離推定による絶対光度の決定等の観測的成果を踏まえて、AGB星における最終進化の形態について、解明した。特に、AGB星の進化の最後を飾るとされる質量放出と惑星状星雲の形成機構については、その新たな描像を紹介するとともに、その自己重力熱力学系の進化の特性との関連についても議論する。