Feb 16 – 18, 2024
宇宙科学研究所
Asia/Tokyo timezone

【招待講演】状態空間モデルを用いたブラックホール連星MAXI J1820+070のX線スペクトル・タイミング同時解析

Feb 17, 2024, 8:45 AM
45m
1236 (宇宙科学研究所)

1236

宇宙科学研究所

神奈川県相模原市中央区由野台3-1-1

Speaker

Tomoki Omama (総研大)

Description

本発表ではスペクトル情報とタイミング情報を同時にモデル化することにより、ブラックホール連星(BHB)の新しいデータ解析手法を紹介する。本研究の根幹をなす統計モデルである状態空間モデルは代表的な時系列モデリングの1つであり、観測モデルとシステムモデルの2つのモデルで時系列を記述する。システムモデルは状態変数の時間変化の様子を、観測モデルはその状態変数の関数として観測変数が得られるとしてモデル化する。本研究では、状態変数にエネルギースペクトルの成分の変動、観測変数にバンドごとのカウントレートの変動を対応させることでエネルギースペクトルの情報を組み込んだ時系列モデリングが達成している。状態変数の推定によって、これまで得ることのできなかったエネルギースペクトル成分の時間変動を推定することが可能となる。発表ではこの手法をBHBである MAXI J1820+070 に適用した結果と得られる知見を紹介する。

Presentation materials